ピルについて 女性の健康と病気の対策と治療

ピルについて

日本ではピルはまだ一般的でありません。

近年、日本における人工中絶件数は年間約30万件、つまり一日約800件。
これは、2分間に一人のペースで女性が中絶をしていること。
さらに、中絶をする年齢層で圧倒的に多いのは、20〜24歳の女性。
「望まない妊娠」で悲しみ、苦しんでいる多くはちょうど大学生の世代。

ならば避妊、と多くの人は男性主体で使われる避妊具としてコンドームを思い浮かべるのでは。
でもコンドームでの避妊失敗率は3〜15%。
それに対しピルでの避妊失敗率は0・1%以下。しかしこの事実はあまり知られていません。

確かにコンドームはHIVなど性感染症の予防に不可欠。
より確実性の高い避妊のためにはピルを併用することが理想的です。
それにも関わらず、いまだ日本のピル普及率はわずか1〜2%にしか満たないといいます。
2007年10月、こうした実態を問題視して、SFCに避妊・ピルの普及啓発活動に取り組む「学生団体ピルコン」が誕生しました。
これまでに中絶・避妊・ピルについての啓発・情報冊子を作成、イベントでの配布、またピルブログの募集と公開、ピルユーザーの情報を公開するなどの活動が行われています。

ピルというと、偏見や無理解から服用をためらう人は少なくないのも事実。
ピルは女性ホルモンのバランスをコントロールするがゆえ、吐き気や頭痛などの副作用が見られる場合もあります。
しかし、個人差はあるものの、症状は飲み始めの一時的なものである場合が多いのです。
旅行に買い物、仕事や試験など、忙しい現代女性にとってやっかいな生理不順や月経痛を改善するなど、ピルの効用は避妊だけではありません。
ピルは女性が主体となって望ましい妊娠・出産を可能にし、女性のライフデザインをサポートする薬といえるのです。
低用量ピルの広報機関であるOC情報センターによると、実際にユーザーの約95%が満足しているといいます。
今後、ピルコンは医療機関や、女性の社会進出・CSRに力をいれている企業と提携し、ピルをより身近な存在として認知させるためにピルに関する商品の共同開発を試みる考えです。

テレビやネット上で性の問題が話題になりやすい時代だからこそ、わたしたちは互いの身体について正しい知識を持ち、無関心によって引き起こされる悲惨な現状にもっと真剣に向き合うべきです。